第一章 幸せになれるストレス解消法講座
様々な刺激がある現代。「ストレス」という言葉をよく聞きます。「ストレスがたまっているかもしれない」と自覚するときもあれば、自分がストレスを感じていることさえ気づいていないで頑張りすぎてしまっているときもあります。あまり放っておくと、カラダやこころの不調になって現れます。ストレス社会といわれる現代。自分のカラダとこころの状態に日頃から気にかけて、少しでもストレスを上手に解消して、付き合っていくことが大切です。まず「ストレス」というものについて考えてみましょう。
ストレスを知ろう
私たちは、日頃からストレスという言葉をよく耳にしたり、また日常生活でも実際によく使っています。では、そもそもストレスというのはいったい何なのでしょうか。
♦ストレスの正体ストレスとは外からの刺激に対する反応のことをいいます。風船を指で圧力をかけるとゆがみますね。このゆがんだ状態をストレスといいます。そしてこの圧力をかけている指が、このゆがんだ状態を引き起こす原因でありストレッサーといいます。人に例えて言うと、疲労や睡眠不足などのストレッサーという刺激が加えられた結果、カラダやこころが示すゆがみや変調等の反応をストレスというのです。指で風船を押しつづけるとゆがんだままですが、離すと風船は元の形に戻ります。わたしたちのカラダも同じことがいえます。
♦ストレスの元・ストレッサーの種類私たちのカラダや心に影響を与えるストレッサーにはどんなものがあるでしょうか。私たちが生きていく中で、外から時には中からの圧力・刺激というものは避けられません。様々なものが私たちに影響を与えるストレッサーになりえます。大まかに環境・身体・心の三つに分けて考えるとわかりやすいかもしれません。
【環境】
例えば私たちの取り巻く環境を見てみると、酷暑といった温度、騒音などの音、まぶしい光、引っ越し先や初めての職場などの新しい環境などもストレッサーです。また社会情勢や経済の変化、災害などもストレスの原因になりえます。
【身体】
私たちの体を見てみると、薬の副作用や環境汚染、栄養不足など体内のホルモンなどの化学反応による変調や、病気などのウィルスなどがストレッサーになりえます。また生まれてから成長し、思春期、成人そして老年期という成長過程での変化からもストレスは生まれます。
【こころ】
私たちの心に関しては、締め切りまえの焦りや、受験やノルマ達成などの使命感、他人からの期待という圧力、強い感情や葛藤、人間関係のトラブルや緊張などもストレッサーとして私たちの体や心に影響を与えます。このような心のストレスの元は職や学校、家庭、近所付き合いなど、私たちの生活の中に様々に散らばっています。
♦ストレスの種類【ポジティブストレス・ネガティブストレス】避けることのできないストレスやストレッサーですが、すべてが悪いものなのでしょか。
私たちの生きていく中には様々な圧力や刺激が存在しますが、それらが全てマイナスな影響を与えるかというとそうではありません。適度な刺激は私たちが成長していく上で必要であったり、体の中の交感神経系というのを活性化してくれて力になってくれることがあります。
ポジティブストレス(eustress)
例えば、励ましの言葉や、目標、いい人間関係など、自分を豊かにするような影響を与えてくれる刺激はポジティブなストレスです。スポーツ選書が常に自分のできる範囲の練習をしていても伸びません。少し自分のレベルよりも上の練習を無理なくするとき、それは自分を苦しくさせるものではなく、更に自分の能力を伸ばしてくれる刺激(ストレッサー)になります。
ネガティブストレス(distress)
反対に、批判や過労、いじめなどや、災害や事故のようにストレッサーが自分を苦しくしてしまうようなストレスはネガティブなストレスです。何気ない刺激でも過剰だったり病気などのように慢性化していった場合なども、ネガティブなストレス反応を引き起こします。このネガティブなストレスが一般的によく使われているストレスの意味です。
ストレスとカラダとこころ
ストレスの元であるストレッサーを感じ取ると、頭の中でどのように対応するか検討してから、心や体を通してそのストレッサーへの反応を出します。このストレスの反応は血圧が上ったり、心拍数が上るというように体にでたり、食欲がおちたり、眠れなくなったりと行動の面にでたり、不安に感じたり、イライラしたりと精神。面にでたりします。一体、どのような仕組みによって、私たちはストレス状態におちいってしまい、そしてそれを放置すると、どんな事態が待ち受けているのでしょうか。ストレスと体と心の関係について探っていきましょう。
♦ストレスの脅威(きょうい)ストレスは風船のように指で押されてゆがんだ状態です。私たちもストレッサーを受けて、ゆがんだストレス状態になったままでいると、こころや身体に色々な症状がでてきてしまうことがあります。ひどい場合は病気を患ってしまうこともあります。ストレスを上手に解消して対処していくことが大切です。
♦ストレスと自律神経自律神経とは、自分の意志ではコントロールできない部分です。心臓を動かしたり、食べ物を消化してくれたり、私たちの意志と関係なく身体のある部分を調節したり動かしてくれる神経です。
自律神経の種類には【交感神経】と【副交感神経】の二つがあります。交感神経は車で言うとアクセルで、心臓を活発に動かしたり、瞳孔を開いたり、活動的な神経です。逆に副交感神経はブレーキの役目で、休んだりリラックス状態をつくりだすのを請け負っています。この二つの神経が必要に応じて自動的に切りかわって、心と身体はバランスよく働くようになっています。
ストレッサーが強すぎたり、長期に渡った場合、このストレッサーにうまく対応して取り除こうとする自律神経が頑張りすぎて、アクセルとブレーキのバランスが崩れてしまうことがあります。
心拍数が増加したり、血圧が上ったり、筋肉が緊張して頭痛やめまいなどを起こしたり、またひどくなると身体や心の病気にもかかりやすくなってしまいます。
ストレスはある意味、心身が緊張しっぱなしになってしまった状態ということもできます。性格や体質などで、もともと交感神経が興奮しやすい方もいます。崩れてしまったバランスや敏感な体質は、ストレスに対処するスキルを練習し身に付けていくと改善していくことができます。
ストレッサーへの身体や心の反応をうまくコントロール出来れば、ある程度のストレッサーを浴びてもそれを不快ストレスとして増幅することなく、平然とやり過ごすようになるのです。これがストレス・マネージメントです。
ストレスがポジティブなものになるかネガティブになるかは受け止め方や考え方で大きく変わってきます。
受け止め方で変わるストレッサー
例えば上司や先生からのあなたの改善点をアドバイスされたとします。ここで受け止め方によっては、「ここを変えればもっとなりたい自分になれるんだ!」と自己成長の励みになる場合もあれば、「これだから自分はダメなんだ」と自己否定するような受け止め方をしてしまう場合もあります。ほんの少し物の見方を変えるだけで、ネガティブなストレッサーをポジティブないい方向に変えることもできるのです。
ポジティブな考え方を身につける
ストレスの対処法としては、ネガティブなストレッサーから離れることが一番ですが、なかなかそれができないことがあります。例えば職場や学校での人間関係を苦にして悩んでいるとします。状況によって、転職や転校ができないとき、その人間関係を苦しいと感じないような考え方を身に付けると、ネガティブなストレス反応にならないで済むのです。
♦こころとカラダの関係心とカラダなんて別のものだと思っている方も多いのではないでしょうか。確かにこのストレス社会の中、心とカラダを切り離して生きている人も多いように思います。その中でも自分の心が何を感じているのか、どんな感情を持っているのか気づいてあげてください。自分の体の感覚、疲れ、痛みなどどんな状態のカラダがあるのか是非意識してみてください。どんな状態にあるのかわからなく、精神力で行動していることはありませんか。これまでストレス身体や心の関係を書いてきました。では身体と心はどのようにつながっているのでしょう。
こころと自然治癒力
「病は気から」という言葉があります。これが本当にそのとおりで、病気になって病院にいったとしても、【治してもらう】という受身の気持ちの場合と、【自分で治るんだ】という能動的な気持ちを持っている場合、回復の早さや質に影響が出てくることがわかっています。
思うと叶う不思議
「パラセボ効果」というものがあります。これは医療の業界でもよく知られているそうですが、薬の実際の効用の有無に関わらず、その薬が効くと信じているとその望んだ効果が現れるという現象です。下痢で悩んでいる患者さんに、下痢に効くと説明をして反対の下剤を飲ませたところ下痢に効くと信じて飲んだ患者さんの下痢が止まってしまったという報告もあるそうです。このように信じる力が薬の実際の効用すら変えてしまうこともあるのです。
観念運動
強く思ったり、集中すると、身体は必ず反応します。観念運動とは、ある観念を強く持つと、それに伴って身体運動が生じる現象をさします。心の中でやろうと前向きの姿勢を示すと、身体運動もそれに伴って起こっていくのです。
心と身体のつながり遮断
心と身体はつながっています。無意識のうちに心の機能を停止してしまって、何も感じないようにしたり、カラダからのメッセージを遮断して受け取らないようにすることは、ストレスを生き抜くためのサバイバル・スキルであったりします。しかしこの状態のままですと身体のバランスが悪くなってしまい、そのまま続くと色々な面で不調や症状がでてきてしまうことになります。風船の指の圧力がかかってゆがんだまま戻らない状態と同じです。
心と身体をつなげましょう
「思えば叶う」心と身体の関係をうまく用いて、リラックスした状態やストレス解消されるイメージや信じる心を利用して実際にリラックスしたりストレス解消できるようにすることもできます。上手にストレスを解消して、心と身体がバランスよくつながった調和のとれたあなたを取り戻していきましょう。
いかがでしたか。次回はストレス・マネージメントについて書いていきたいと思います。
